ピクミンの感想

初回プレイ・リセットなしでパーツ全部そろえて、ギリギリ 30日でクリアできました。以下のレビューはそういう状況下で書かれております。いちおう。

主人公は、宇宙船のトラブルでとある惑星に不時着したキャプテン・オリマー。彼がそこで出会ったのは、謎の原生生物ピクミン。オリマーは故郷の星に帰るため、ピクミンたちの協力のもと惑星各地に散らばってしまった宇宙船のパーツを探しに行きます。

プレイしている最中は「パズル要素を加えた、アクション性の強いRTSですねー」みたいに考えてたんですよ。まぁ実際ゲームシステム的にはそんな感じなんですが、しかしクリアしたあと、「ピクミン」はキャプテン・オリマーの脱出劇を描いたものであり、非常にストーリー性の高いゲームなのではと思うようになりました。ストーリー性って言うとちょっと違うような気もしますけど。

「ピクミン」が従来のゲームと異なるのは、感情移入の対象を主人公ではなく、機能的な面で考えると「駒」にすぎないピクミンに定めたことだと思います。そしてそのピクミンは、死にます。あっさりと。普段の動きがあまりにも生き生きとしているがゆえにその死を見るのはとても悲しいです。しかし、前述のようにピクミンの機能はあくまで「駒」にすぎず、多少死んでも(というかよっぽど上手くやらない限り間違いなく犠牲は出る)すぐに増やせるので、クリアが不可能になるわけではありません。この結果生じるのが、「クリアしたいけどピクミンを死なせたくない」というプレイヤーの心の葛藤です。これが僕にとってはピクミンの死は辛いが、なんとか先へ進むことのできるという、ある意味残酷なまでに絶妙なバランスだったんです。

そういったことからピクミンへの感情移入はとても大きくなり、プレイのひとつひとつが非常に印象的なものとなりました。未知の土地に不安を抱き、未知の敵に恐怖し、パーツを発見して喜び、ピクミンの死に悲しみ… さまざまな場面を体験し、そしてクリアしたあとに振り返ってみると、そこには確かに「物語」があったと思います。あのとき、あの星での、ピクミンたちとの一度きりの冒険。最初に「ストーリー性」と書きましたが、このゲームのストーリーは最初から存在しているのではなく、クリアまでにたどった道のりそのものなのです。アクション的な部分、パズル的な部分、RTS的な部分、それぞれ面白さはあります。しかし僕は、これら全てを含めた「冒険をすること」がピクミンの本質だったのではないかと思います。

ピクミン ありがとう。
ことばが つうじないから、せめて この
にっきに しるしておく。
たおれても、ころんでも、わたしの あとに
ついてくる。わたしは きみたちの ことばで
おれいを いうことも できない……。

——— キャプテン・オリマーの航海日誌より。

ありがとう、ピクミン。1000匹も死なせちゃってごめんよ……

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