グランディア エクストリーム

えー、このゲームを購入する際にストーリーにはほとんど期待していなかったんですが、それでもこのストーリーにはがっかりさせられました。もう全然ダメです。前作のストーリーが「商品」として通用する最低ラインだと思っていたので、まさかあれを下回ろうとは夢にも思いませんでした。終盤は人類補完計画だしねぇ。なんでも今作は「ゲームに特化したRPG」というコンセプトらしいのですが、だからといってこんな手抜きシナリオを搭載していいことにはならんでしょう。それとも、まさかこれがライターさんの実力ですか?

まぁ、話の筋自体は五百歩ぐらい譲ってよしとしましょう。今作で本当にダメなのは、ほとんどの部分において「説得力」という言葉とは無縁にシナリオが展開することです。なぜ軍があれほどエヴァンにこだわっていたのか、なぜエヴァンでなければならなかったのかの説明もないし、クロイツがなぜあそこまで「高み」を目指すようになったのかも(ゲーム中子安声でいろいろと熱く語ってくれますが)理解できない。各キャラ(というかエヴァンとクロイツ以外ほとんど喋りませんが)のセリフからも、一貫した主張、理念のようなものが感じられず、話の前後でさっぱりつじつまが合いません。聞いていても会話の筋がまったく掴めず、いったいどう反応すればいいものかわからないのでとりあえず鼻で笑ってみたり。
というか、文章の流れにおける単語の取捨選択(音や韻をふまえた)とか、もの書きとして最低限気をつけるべきであろう部分すら全然できてない気がするんですよ。ちゃんと推敲してます?“俺の「折れぬ心」”みたいなセリフが平気で出てくるもんなぁ。きっと声優さんも声当てるとき戸惑ったんじゃないでしょうか。

また、各キャラを深く掘り下げるようなイベントがほとんどなく、キャラの個性が見えてこないのもツラいですね。そのため、「キャラへの思い入れ」というものがこのゲームではまったくと言っていいほどありませんでした。なので、パーティー編成も単純にLV低い順(平均的に育ててたので)だし、パラメーターアップのアイテムも全部主人公に使用。つまんないですね。ポリゴンキャラのモデリングもなんか気合い入ってない感じ。イベント時の演出は悪い意味で「人形劇」のようで、エターナルアルカディアの気合い入りまくりの演出を見たあとでは正視し難いものがありました。オープニングのバイクとかおもいっきり萎えたしね。断言しますがあれはダサいです。

システム面はよくできています。特に戦闘システムは前作からさらに洗練されてとんでもなく素晴らしい出来になっており、非常に快適&白熱します。僕はほとんど戦闘目当てでこのゲームを買ったんですが、もう感動すら覚えましたよ。戦闘に付随する要素も、マナエッグ合成は悪魔合体の香りがしてなかなかハマるし、スキルも面白いものがそろってて組み合わせを考えるのがとても楽しく、アイテムも多彩(敵からしか手に入らないものも多数)で全体的に非常にいい感じ。買い物やメニュー画面の使い勝手が悪い(どうしてこういう部分が前作より悪くなるのだろう……)とか、ダンジョン内でのカメラワークが悪いとか不満もありますけどこのへんは目を瞑れる範囲だと思います。そういうわけで、戦闘・キャラ育て・アイテム集めが中心の「ダンジョン潜りRPG」と思えば至福の時を過ごせそうなのですが、しかしムービーも音声も飛ばせないというシナリオの自己主張っぷりのおかげでなかなかそうは思えないんですよねー

クリア後にエピローグシナリオみたいなのがあるんですが、ここにきてようやくキャラクターが個性を発揮し始めるんです。ダンジョンから戻るたびに村での仲間キャラとの会話内容が変化(しかもそのパターンがとても多い)し、それが一連の流れとなっているシリーズおなじみの手法で、ようやくグランディアやってるな〜という気分になりました。強制イベントもなくダンジョン潜りに集中できるので、はっきり言ってクリア前よりも断然面白いです。プレイ時間も全体で100時間を越えてしまったほど。

全体としてみれば、このゲームは十分面白かったです。しかし今回は前作に引き続き2度目ということもあり、敢えてストーリーに言及させてもらいました。ホント、システム(特に戦闘)担当スタッフさんたちがかわいそうでならないです……

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