エターナル アルカディア

最後まで読んでくださいね。

数少ないドリキャスRPGのひとつとして非常に期待されていたと思うし僕も期待していたこのゲームですが、いやーもう、すげぇつまんないですね。何がダメかというと、戦闘。まさか、いまさらこんな前時代的な、FF7よりつまらない戦闘をプレイすることになるとは思ってもいなかったのでかなりショックでした。まぁ、雑誌掲載のスクリーンショットを見て勝手にグランディアっぽい戦闘だと信じ込んでいたワタシがおめでたいのかもしれませんが……

ダメな部分を具体的に挙げると、

  • 中途半端に「位置・距離」の要素があり、範囲攻撃が存在するにもかかわらずキャラの位置をプレイヤーが制御できないので、「あー固まってるとヤバいからばらけなきゃ」みたいなごく基本的な戦術がとれず、結局全員ダメージを食らったりしてやりきれない気分になる。
  • 属性の強弱関係がわかりづらい上に真面目に属性変更とかしてもダメージにそこまで影響がない
  • 「ガッツ」と呼ばれるポイント(パーティー全員で共有)を消費して必殺技や魔法を使用するようになっていて「ガッツの配分が重要」などと謳っているが、全ての回復・復活魔法はアイテム(安価でしかも大量に持てる)で代用可能なこと、攻撃魔法よりも必殺技のほうが圧倒的に使い勝手がよいことから、「回復はアイテム(必殺技)で行い、ガッツは全て必殺技に使う」というやり方に(おそらく必然的に)落ち着いてしまって意味がない。

といったところでしょうか。そして致命的なのが、戦闘のテンポ悪すぎなこと。開始時の読み込みはやたら長いし、戦闘中も「攻撃目標に接近→攻撃」をいちいち見せる場合があるので、移動の遅い敵キャラでその攻撃対象が遠かったりした場合は攻撃終了まで10秒以上(たぶん)かかったりしてマジでタルいです。それ以外にも、全体的に無用な「間」が多いと感じました。

以上のように、一風変わったシステムを導入して他のゲームとの差別化を図ろうとしたが、上手く機能しておらず単に複雑になってしまっただけで、しかもそういった枝葉の部分ばかりに気がいって根幹の部分がおろそかになっているという最悪の戦闘になってます。まさかセガのゲームでこんなのに当たるとは思いませんでした…… (でも他のセガ製RPGはAZELぐらいしかやってないから実はこんなものなのかもしれない)

またこのゲームにはもうひとつ、船対船による「砲撃戦」という戦闘がありますが、こっちのデキも問題ありです。ターンの初めに 3〜4回分の行動をあらかじめ決め、あとは見るだけという方式になっていますが、各回のうち「いつ砲撃すれば有効なのか、いつ敵が攻撃してくるのか」が分かるようになっているため、それに合わせて砲撃したり、防御したりすればよいだけであり、ほとんど作業です。ビジュアル的にはなかなかいいんですけどねぇ…

また、船対船の戦闘で重要な要素のひとつである(はずの)「位置取り」が、ターンの合間に選択肢が出て、正解ならこちらが有利に、ハズレなら不利になる、という形で行われてしまうのがかなり醒めました。こういうのは有利な位置を取ろうとするその過程そのもの重要なのであって、「後ろを取った(取られた)ぞ!!」みたいな “結果” だけ表示されても納得いかないんですが…… しかも位置取りに失敗したとき自分の選択の何が悪かったのか理解できないことが多いし。

とにかく、どちらの戦闘も非常に面倒で、プレイの障害にしかなっていないのがいただけないですね。久しぶりに怒りすら感じる戦闘でした。それ以外の部分はなかなかよくできていると思うんですが、戦闘のまずさを埋められるほどではないでしょう。

…などと考えてたんですよ。プレイ時間 20時間ぐらいまでは。しかしそのあたりから、「戦闘は単なる『作業』なんだ」と割り切ることができて戦闘のつまらなさが気にならなくなり、他のいい部分を楽しむ余裕が生まれました(笑)。するとこのゲームがとたんに面白くなったのですよ。

このゲームは演出面、特にポリゴンの「人形劇」がすばらしくよく出来ています。CM で見た時から「こりゃーかなり凄いんじゃないか」と思ってましたが、かなり凄いです。キャラの動作はもとより、表情がコロコロ変わる(特にアイカとか)ので見ていて楽しいし、いろいろなところに入っている「目線の動き」とかの細かい演出がとっても上手いですね。中でも、セリフは一切表示されず、表情と身振りだけで演出されるイベント(笑い声とかのボイス(後述)もあったかも)にはびっくりしましたよ。ゲームの演出も進化したなぁと思いました。まぁキャラがアニメっぽいので好き嫌いはあるでしょうけど、個人的には演出面において現時点で最高レベルだと思っています。味方のヒーローっぷりとか、敵の悪役っぷりとかも実に直球ですがすがしいですね。ストーリー自体は良くも悪くも王道で、結構先が読めちゃったりするんですけど。

笑い声とか掛け声とか、短いセリフのみにボイスがついてるのも上手いと思いました。「長い音声でテンポが悪くなるのをさけつつ、ちょっとした音声でキャラクターの個性を出そうという試み」(公式HPより抜粋)らしいのですが、見事に成功していると言えます。なんとなく、「イベント時のみボイスあり」とかのゲームよりもボイスなしの部分を脳内補完しやすかった気がするし。

またムービーの入り方が自然で、画質もゲーム中のそれと同じなので違和感なく見ることが出来たのも好印象でした。これに限らず全体的に、架空の世界なのに違和感がほとんどないんですよね〜。船で大空を飛び回るのが気持ちいいとか、発見物探しが楽しいとかもあるんですが、これらは残念ながらエンカウント率の高さのため十分楽しめませんでした。

まぁ戦闘は最後の最後までつまらなかったし(ラスボス戦もマンガ読みながらやってました)、操作性などの点で細かい不満もいろいろあって全体的に見ると決して誉められるデキではありませんが、しかし演出がやたらと熱かったので個人的には好きなゲームです。GC版でリメイクされるようですがかなり期待しています。直すべき部分がはっきりしてるので、そこさえなんとかすれば確実に化けるでしょうね〜

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